関越の旅・2
朝起きても夕方なみの暗さだ。
僕は"ある周期"になると「朝」というものが嫌いになるから、
今は「こういう日が永遠に続けばいい」とさえ思っている。
そう、今はその"ある周期"なのだ。
"ある周期"については訊かないでほしい。
それは「季節」みたいなもので、向こうから勝手にやってくるものだから、
自分でも説明がつかない。
「そういう時期ってないか?」
「あぁ、あれのことね。今まさにそれだよ」
みたいに、伝わる人としか語り合えない事も世の中には沢山ある。
そればかりは仕方ない。
伝わらない人とは最後まで伝わらない。
最後までかどうかはわからないが、
少なくとも説明しなきゃ解らない人とそういう類の話をするのは、もの凄く疲れる。
埼玉のローカルラジオを秋田で聴こうとするくらい大変だ。
いや、今はけっこうネットとかでローカルなラジオでも聴けるか...。
そういえば、子供の頃に、
韓国の田舎でテレビのチャンネルをまわしていて
NHKが映ったとき、なんだか酷くがっかりしたなぁ...。
関越自動車道では、
「鶴ヶ島」を越えて更に少し北へ行くと「嵐山」というPAが出てくる。
当然最初は「あらしやま」と読むが、これ実は「らんざん」と読みます。
かっこいいよね、この名前。
僕がいつも想像するのは...
その昔この土地には妖怪の住む山があって、
そこに入山した人は必ずと言っていいほど神隠しにあった。
人々はその山を妖山と名付けて恐れていた。
その噂を聞きつけた凄腕剣士の「嵐丸(らんまる)」は、その妖怪を倒しに行こうと企てる。
そして、嵐丸が妖山に行ってみると...
そこにはただの弱虫妖怪しかいなかった。
弱虫妖怪は「ただ友達が欲しかっただけなんだ...」と嵐丸に平謝りした。
凄腕剣士の嵐丸は当然心も広い。
だから妖怪に「二度と悪さをしないで、これからは村人たちの助けになることをするんだぞ」と
言い渡してその場を去った。
それ以来、妖山は麓にある村の豊富な資源として重宝され、名も「嵐山」と改められた。
弱虫妖怪も隠した人を全員家に帰してから、嵐丸の仲介のもと、
村人ととても仲良く暮らすことが出来たとさ...。
なんてね。








